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日本歯科保存学会2024年度秋季学術大会(第161回)

大会長挨拶

日本歯科保存学会2024年度秋季学術大会(第161 回)大会長

大阪歯科大学口腔治療学講座
前田 博史



 このたび、日本歯科保存学会2024 年度秋季学術大会(第161 回)を大阪歯科大学 口腔治療学講座が担当することになりました。何卒、よろしくお願い申し上げます。学術大会は2024年11月21日(木)~22日(金)の両日、アクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター)で開催の予定です。姫路といえば、多くの人が姫路城を思い浮かべるのではないでしょうか。国宝姫路城は1993年に、奈良の法隆寺とともに、日本で初の世界文化遺産となった日本三名城のひとつです。学術大会の際には、秋の紅葉とともに「白鷺城」の美しい姿をご覧頂けるものと思います。姫路城の他にも、好古園あるいは書寫山圓教寺など、歴史と秋の風情を感じることのできる場所があります。お時間があれば、ぜひ立ち寄ってみてください。

 本学術大会は日韓歯科保存学会学術大会として開催され、韓国招待講演、日韓若手セッションなどが企画中の段階です。また、学会主導型プログラムとして、日本デジタル歯科学会との共催で、「デジタルデンティストリーが拓く新たな歯科医療」と題した講演プログラムが企画されています。最新の知見を得るための絶好の機会になるものと期待されます。さらに、本大会では「次代につなぐ保存学」をメインテーマとして3つの講演(シンポジウム)を企画中です。少子高齢化の社会背景から、歯学界においても、高齢者に対する予防と治療、そして、その学問体系の強化が各専門分野で行われています。高齢者歯科学は歯学の中において大きなウエイトを占めるものになりました。一方で、我々は少子化への対策についても考える必要があります。政府は異次元の少子化対策を実施中ですが、大学においては、次代を担う優秀な人材(学生)の確保に努め、教育していく事の重要性を常に感じざるを得ません。今回は、大阪医科薬科大学の植野高章先生、福西歯科クリニックの福西一浩先生、そして大阪大学の峯 篤史先生に、ご講演頂く予定です。先生方には、各先生の遺伝子を受け継ぐ、あるいは共有する先生へのリレー講演をお願いしております。先人から受け継がれた学問を、どのように次代につなげ、広げていくのかを考える機会になればと思います。

 コロナ禍はライフスタイルを含め、良くも悪くも社会に様々な変化をもたらしました。ネットワーク環境は充実し、学術大会もオンラインで参加できる大変効率的なものになりました。出不精な私は大変ありがたいと感じていましたが、現地参加が再開し、対面で学外の先生と交流をもつことの重要性を再認識しています。本会は現地参加にオンデマンド型オンライン参加を組み合わせて実施する予定ですが、ぜひ姫路の地へお越し下さることを願っております。