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日本歯科保存学会2024年度春季学術大会(第160回)

大会長挨拶

「保存治療から最先端治療への挑戦」

日本歯科保存学会2024年度春季学術大会(第160回)大会長
東北大学大学院歯学研究科エコロジー歯学講座歯科保存学分野
齋藤 正寛

 令和5年(2024年)5月16日(木曜日)、17日(金曜日)の2日間にわたって、仙台国際センターにおいて日本歯科保存学会2023年度春季学術大会(第160回)を開催いたします。今大会のメインテーマである「保存治療から最先端治療への挑戦」は、日本歯科保存学会の使命である口腔健康と全身健康の関連性に焦点を当てたものです。国民皆歯科検診についての報道以来、歯科治療への注目が高まっており、この学会はその重要性に応える場として位置づけられています。今回の学術大会では、最先端治療をキーワードとして、日本歯科保存学会の取り組むべき課題を議論し、大学関係者および一般開業の会員の皆様とともに、将来の保存治療について考えていく場を提供したいと考えています。
 大会プログラムは、米国歯内療法学会でバイオマテリアルで注目されているAnil Kishen先生(トロント大学歯学部)が特別講演1を担当され, また特別講演2として後藤昌史先生(東北大学大学院医学研究科創生応用医学研究センター移植再生医学分野)にご講演いただく予定です。
 シンポジウムIは全身疾患と口腔の関連性に焦点を当て、炎症性腸疾患と口腔炎症の関係について、医学と歯学の観点から議論します。このセッションには角田洋一先生(東北大学大学院医学系研究科)、北本 祥先生(大阪大学世界最先端研究機構免疫学フロンティア研究センター)、高橋直紀先生(新潟大学大学院医歯学総合研究科)八幡祥生先生(東北大学大学院歯学研究科)が登壇します。シンポジウム2では再生医療の現状に焦点を当て、この分野に精通する北川 全氏(オステナト株式会社)、竹立匡秀先生(大阪大学歯学部附属病院)、庵原耕一郎先生(国立長寿医療研究センター)、鎌野優弥先生(東北大学病院)の4名でパネルディスカッションを行い、学会参加者との議論を促進します。学会主導型プログラムでは、保存領域における臨床研究の最前線に焦点を当て、半田慶介先生(神奈川歯科大学歯学部)、鷲尾絢子先生(九州歯科大学歯学部)、高柴正悟先生(岡山大学学術研究院医歯薬学域)、保坂啓一先生(徳島大学大学院医歯薬学研究部)が登壇します。そして若手臨床家によるセッションでは、歯内療法の専門家として田中利典先生(東京都開業)、歯周病の専門家として芝 多佳彦先生(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科)、修復の専門家として菅原佳広先生(新潟県開業)も登壇します。またこの学術大会ではインカムを用いたプレゼンテーションの導入や、外国人研究者との交流を目的とした会も企画されており、会員の皆様がより充実した学術大会を享受いただけるようになっております。
 認定研修会は、諸冨孝彦先生(愛知学院大学)にご講演いただきます。認定歯科衛生士教育講演では口腔ケアにデジタル技術を取り入れた吉久保典子先生(小池歯科医院)の講演を企画しております。また、ランチョンセミナー、一般口演、衛生士口演、ポスター発表など、各講演発表を企画、準備しています。詳細は今後、学術大会ホームページにてご案内いたしますので、ご確認いただきますようお願い申し上げます。
 仙台の5月は新緑の季節で、天気が良ければ宮城蔵王の残雪を楽しむことができます。学術大会の会場である仙台国際センターは、仙台駅から直通の地下鉄東西線、国際センター駅に直結しており、交通の便も大変よく、会場として最適です。また、足を少し延ばせば風光明媚な松島、石巻では三陸の美味しい海の幸を楽しむことが出来ます。そして何より宮城は地酒が自慢の場所です。仙台で東北のお酒と美味しい料理を楽しみながら、ぜひ多くの先生方にご参加いただければ幸いです。
 対面で学術大会が行えるようになり、現地参加ならではの実りある情報交流ができ、さらに学術大会を楽しめる新たな取組も行います。関係者一同、全力で準備に取り組んでまいりますので、全国各地から多くの皆様のご参加を心より、お待ち申し上げます。